ヘアドネーションしてきました。
●ヘアドネーションとは
"頭皮・頭髪に関わる何らかの病気が原因で髪の毛を失い、ウィッグを必要としている子ども達に、医療用ウィッグの原料となる毛髪を間接的に提供すること。
寄付された髪の毛は、当団体によって選別・加工の工程を繰り返したのち、ウィッグとして生まれ変わり、レシピエントの元に届けられています。"
寄付された髪の毛は、当団体によって選別・加工の工程を繰り返したのち、ウィッグとして生まれ変わり、レシピエントの元に届けられています。"
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ヘアドネーションという言葉を知ったのは
「もし髪を切ることがあったら」、と母からLINEでヘアドネーションに関する記事をシェアしてもらったから。
その時私の髪の毛は、生え際から測って50cmほど。
さすがにそこから31cm以上切る勇気はなく、その時はモデル事務所にも所属していたので髪型も変えられなぁと、すぐには実行に至らず。
でもせっかくここまで伸ばした髪が役に立つなら、その「いつか」を絶対に!とは考えていて、そのいつかが「今」でもいいじゃん、と思ったのが今年、事務所を辞めてから。
髪の毛を切るか切らないか。
たったそれだけのことでアレコレと悩む。
髪の毛に色んなものが物理的にも精神的にもまとわりつき、その重さを感じて来たんだなぁと気づく。
ロングの方がいいとか、
黒髪は死守しなきゃとか、
モデルという立場、母という立場、妻という立場、女という立場。
口では切る切ると言いながら約3ヶ月、ありとあらゆる理由をつけては決断を遅らせてきたけれど
11月某日、どうにもならないほどに限界を感じて突発的に切ることに。
しかも丁度その日はヘアドネーションを全国的に見てもかなりやっている美容院「55jet」さんの近くに行く用事があるし、息子を見てもらえるだけの人手もある。
電話をしたら、前日にもかかわらず、しかも当日は休日なのに、丁度いい時間に空いているという。
こんなタイミングはなかなかない。
こうなるともう導かれているとしか思えないので、流れに降参するしかないのである。
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いざ切るとなると、やっぱり少し緊張する。
もう何年も守ってきたものだから。
それでもゆく。
まず。
ヘアドネーションは31cm以上の長さが必要なので、その長さで結ぶ。
で、ばっさり。
最初のハサミは私が入れた。
切る、ということへの精神的な不安よりも、うまく切れるかという実質的なことの方が気にかかる。
普通のハサミとちょっと違って、引きながら切らないとならないので、もう「切っちゃう〜」って意識より、
頭は「うまく切れるかな」へ移行する。
結果、私は35〜37cmくらいの髪の毛を提供することができた。
更に髪の毛の長さを整えるのに少し切ったため、実際には40cm近くの髪を切ったのだと思う。
(一連の写真はInstagramにて)
月に1cm髪が伸びるとして、40cm。
単純計算で3年ちょっとの量を切ったことになる。
私の3年は、ウィッグが必要な子どもたちへ贈られる。
なんとありがたいことか。
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私の今持っているものを、開け放したいと思った。
新たに何か得るのではなく、今ある自分をどんどん提供したいと思った。
自分にどんな価値があるかはわからなくとも、きっと世界のどこかに私が持っているものを欲しい人がいる。
そう考えたときに、自分の能力とか、性格とか、容姿とか、そういうものももちろんなんだけど、
物理的なものでもいいか、と気づいたのが、髪の毛。
(献血とかもいいのかもしれないけど、今は授乳中なのでまたのときにね)
そういうもので、[自分]という資源に気づく。
[自分]に含まれるものに自分が気づいてないことが多々ある。
でもこうしてひとつひとつ気づいて、使ってみる、ということの経験でしか[自分]に気づけないのかもしれない。
今後とも。
どんどん開け放したい。
麗奈